本日、いきなりGPT-5が使えるようになりました。正直、まだ戸惑いは多いのですが、特許実務の肌感として「これは別次元かも」という印象を得ています。以下、一次報告です(随時アップデート予定)。
初動の所感(とにかく速い/分量を抱えた比較が崩れない)
- スピード:4oや4.5と比べて、体感で明確に速いです。長文入れても待ち時間が短い。
- 保持力:数十~百件規模の要約+対比を一気に投げても、文脈が崩れにくい。要素の拾い漏れが減った印象。
- 比較の横断性:候補文献をガッと並べての相互比較がやりやすい。「どれが本当に近いか」の粗選別がスムーズ。
調査の実務面での変化(暫定)
- 候補文献数の上限感が後退:従来は10~20件ごとに分割して比較していましたが、まとめて回せる幅が広がった感じ。
- FI抽出:まだ評価中。ただし、周辺分類の当たり方と、上位~下位へ降りる足取りが良くなった気配。母集合→絞りの往復が早い。
- ネット検索×推論の合成:ウェブ検索と推論を適宜ミックスした出力が自然。引用候補→相違点→技術的意義までの一連の段取りが早い。
4o/4.5との違い(私見)
- 速度:めちゃくちゃ速い。待たされ感が減って、思考の連続性が切れにくい。
- 一貫性:長尺の比較での用語ぶれが減少。定義~用語の展開が素直。
- 実務適性:調査→対比→総評→ドラフトの通し運転が現実的になった。
結論:まだ手探りですが、「比較できる可能文献数の多さ」と「速度」が、実務のボトルネックを外しつつあります。FIの抽出精度は評価継続中~今のところ手応えあり。
現時点の使い分けメモ(自分用)
- 一次抽出は広く~要件はあえて緩めに。概念系の同義語を厚めにして漏れ防止。
- 二次絞り込みで厳密化~位置限定/構造限定/着脱手段など相違点の技術的意義を強調。
- ネット検索との併用~最新ネタなども、ウェブ検索して出してくる。
注意点(ここは引き続き検証)
- FI/IPCの細目:母集合の切り方で精度が変わるので、人手の確認は当面必須。
- キーワード過剰指定の副作用:厳密すぎる条件で本質的に近い文献を落とすことがある~一次は曖昧、二次で精密に。ここが重要かも。
- 出典の追跡:原文献照合の習慣は維持する。
次回以降の検証予定
- FI抽出の再現性テスト(分野別にサンプル回し)
- 100~300件バッチでの一括対比~要約精度/抜け漏れ率の計測
- クレームドラフトの安定度(用語統一/参照関係/従属階層)
ひとまずの速報は以上。「速い」「崩れにくい」「比較が進む」という三拍子の恩恵を受けつつ、評価基準はこれまで通りに堅めに運用していきます。詳細レポートは、案件ごとの検証が溜まり次第、続報します。
いきなりのGPT-5でまだ脳がついていけません!!!