商標を登録するタイミングは?~新製品開発時~
Q:
新規事業の立ち上げを検討しています。新製品の商標は、いつのタイミングで出願すればよいでしょうか。
A:
この場合、新製品の販売が決定してから商標登録出願していたのでは遅いです。新会社を立ち上げるときの商標出願のタイミングでもご説明いたしましたとおり、できる限り早いタイミングで商標登録出願をしておいてください。
商標登録出願した後、他人の類似商標が見つかった場合、商標の変更も検討しなければなりません。これは、好ましいことではありません。
商標の審査には、約6か月~1年くらいかかります。さすがに、いくら早いタイミングといっても、6か月~1年前に出願するのは、なかなか難しいものです。
ですから、出願前には、多少コストがかかっても、本格的な先行商標調査を行っておく必要がございます。
「本格的な」とは、どういう意味かというと、特許電子図書館による無料の簡易調査だけでなく、ブランディなどの有料のデータベースを利用して、もれなく調査するということです。
商標の出願の場合、出願前の調査をできる限り完璧にして、拒絶理由が通知されることなく100%の登録を目指すのが基本的な考え方です。弁理士としては、拒絶理由が通知されて、うまく反論できるよりも、出願前に、できる限り登録の可能性が高い商標をクライアントに選択させることが重要な役目になると思います。
もちろん、すでに使用している商標もございますので、その場合は、出願後拒絶理由が通知されたら、全面的に反論する必要がございます。登録にならないと、他人の商標権侵害の問題が生じるからです。