2026年8月4日(火)に、株式会社技術情報協会様主催のオンラインセミナー
「生成AIを活用した特許出願書類作成の実務
-発明整理・請求項設計・明細書構造化・プロンプト設計-」
に登壇します。
今回のセミナーでは、生成AIを使って特許明細書や請求項を作成する方法を扱います。
ただし、私が本当にお伝えしたいのは、単に
「AIで明細書を作成できる」
「AIで先行技術調査を効率化できる」
という話ではありません。
生成AIを使えば、文章作成、要約、比較、整理、調査観点の抽出、クレーム案の作成など、多くの作業を効率化できます。
これは間違いありません。
私自身、生成AIを本格的に使い始めてから、業務の進め方は大きく変わりました。
業務効率は上がりました。
対応できる業務の幅も広がりました。
売上の拡大にもつながりました。
さらに、従来であれば自分一人では手が回らなかった分析、検討、比較、資料化、発想の展開まで、実務の中で扱えるようになりました。
しかし、生成AIの価値は、単なる時短にとどまりません。
むしろ、私が強く感じているのは、生成AIによって、知財実務の視野そのものが広がるということです。
これまで一人の実務家が頭の中で行っていた検討を、AIとの対話を通じて外部化できます。
発明の特徴を整理し、従来技術との差異を確認し、請求項の方向性を比較し、明細書全体の構造を検討し、別の観点から見直すことができます。
一方で、生成AIに頼り切ればよいという話ではありません。
ここが非常に重要です。
AIに文章を書かせるだけでは、強い特許出願書類にはならない
現在の生成AIは、非常に読みやすい文章を作成します。
特許明細書らしい文章や、請求項らしい文章も、かなり自然に作成できます。
しかし、特許出願実務で本当に重要なのは、文章の見た目だけではありません。
発明の本質をどこに置くのか。
従来技術との差異をどのように捉えるのか。
どの構成を請求項に入れ、どの構成を実施形態や変形例に残すのか。
課題、解決手段、効果、実施形態をどのように対応させるのか。
将来の拒絶理由対応や補正を見据えて、どのような記載を残すのか。
このような判断ができていなければ、AIが作成した文章がいくらきれいでも、実務上は弱い出願書類になる可能性があります。
つまり、生成AI時代の特許出願実務で重要なのは、
AIに文章を書かせること
ではなく、
人間が発明の骨格と明細書全体の構造を設計し、その構造に沿ってAIを使うこと
だと考えています。
発明提案書、調査、クレーム、明細書を一連の流れで考える
今回のセミナーでは、発明提案書、先行技術調査、請求項案、明細書作成を別々の作業としてではなく、一連の流れとして扱います。
まず、発明者の説明や技術資料から、AIを活用して初期の発明提案書を整理します。
次に、その提案書をもとに先行技術調査の観点を抽出します。
さらに、調査結果を踏まえて、従来技術との差異、課題、解決手段、効果を再整理します。
そのうえで、限定クレーム案と上位概念化したクレーム案を検討し、明細書作成に進めるための情報を整えていきます。
この流れをきちんと設計できれば、AIによる明細書作成は単なる文章生成ではなくなります。
発明の骨格に沿って、請求項、課題、解決手段、効果、実施形態、変形例を一貫させるための実務プロセスになります。
AIに任せる部分と、人間が判断する部分を切り分ける
生成AIは非常に有用ですが、万能ではありません。
AIは、与えられた情報を整理し、文章化し、比較し、別案を出すことが得意です。
一方で、どこを発明の本質と見るか、どの範囲で権利化を狙うか、どの構成を請求項に残すか、といった判断は、人間側が責任を持つ必要があります。
この切り分けを誤ると、AIに振り回されます。
反対に、この切り分けができると、AIは極めて強力な実務補助者になります。
今回のセミナーでは、AIに頼り切るのではなく、特許実務の判断軸を持ったうえで、AIをどのように使うかをお話しします。
セミナーの主な内容
セミナーでは、以下のような内容を扱います。
- 生成AI・ChatGPTの基本的な仕組み
- 秘密情報・未公開発明情報を入力する際の注意点
- プロンプト設計の基礎
- 特許出願に必要な書類の役割
- 請求項・明細書作成のノウハウ
- 明細書作成につながる発明提案書の理想像
- 先行技術調査結果を踏まえた従来技術との差異整理
- 限定クレーム案と概念化クレーム案の考え方
- 発明提案書作成への生成AI活用
- 先行技術調査への生成AI活用
- 調査結果を踏まえた発明内容の再整理
- 明細書作成に向けた情報整理と出願方針の検討
また、後半では、情報処理系、機械・装置系、化学・材料プロセス系の発明を題材に、発明提案書や請求項案をどのように作成していくかを、デモ形式で説明する予定です。
このような方に聞いていただきたい内容です
- 生成AIを特許出願実務に本格的に取り入れたい方
- 発明提案書や請求項案の作成を効率化したい方
- 先行技術調査や調査結果の整理にAIを活用したい方
- AIに頼り切らず、実務上安全に活用する方法を知りたい方
- 発明発掘から出願までの業務プロセスを見直したい方
- 生成AI時代における弁理士・知財担当者の役割を考えたい方
開催概要
| セミナー名 | 生成AIを活用した特許出願書類作成の実務 -発明整理・請求項設計・明細書構造化・プロンプト設計- |
|---|---|
| 日時 | 2026年8月4日(火)10:30~16:30 |
| 形式 | ZoomによるLive配信、またはアーカイブ配信 |
| 主催 | 株式会社技術情報協会 |
| 講師 | たかやま特許商標事務所 所長弁理士 高山嘉成 |
詳細・お申し込みは、技術情報協会様のページをご確認ください。
生成AIは、特許実務を単に効率化するだけではありません。
使い方によっては、発明の見方、調査の進め方、請求項設計、明細書作成の進め方そのものを変える力があります。
今回のセミナーでは、その可能性と注意点を、実務の中で使ってきた感覚に基づいてお伝えしたいと思います。



