ChatGPTなどの生成AIを使うとき、よく耳にする「トークン」という言葉。これは、AIが文章を理解・生成する際に使っている「最小単位」のことです。今回はこの“トークン”の正体を、かんたんに解説します!
🧩 トークンは「意味を持つかたまり」
私たちが自然に読む文章も、AIにとっては細かく分割された「トークン」の集まりです。トークンとは、文字でも単語でもなく、「意味を持つ最小の単位」と考えるとイメージしやすいです。
📖 たとえば: 「今日はとても良い天気ですね」
この文章は、ChatGPTの内部では次のように分割されます:
- 「今日」
- 「は」
- 「とても」
- 「良い」
- 「天気」
- 「です」
- 「ね」
これら1つ1つが“トークン”として扱われます。
🌐 英語や専門用語だと?
英語では:
- 「Information」→ 1トークン
- 「Unbelievable」→ 2~3トークンに分かれる場合も
日本語では:
- 「特許権」や「明細書」なども、まるごと1トークンで処理されることが多いですが、文字数や言語モデルによって異なります。
📏 なぜトークンが大事なの?
① 処理の限界が「トークン数」で決まる!
ChatGPTには、一度に扱えるトークンの上限があります。
- GPT-4oの最大トークン数は、入力が最大128,000トークン(=日本語で数十万字)!出典:https://www.sbbit.jp/article/cont1/140613、https://metaversesouken.com/ai/chatgpt/tokens-limit/
- 超長文の明細書や議事録も、この範囲ならOK!
② 出力をコントロールできる!
「2000文字以内」よりも、「300トークン以内」と指定すると、より正確に出力の長さを調整できます。
③ 料金や処理速度に関係!
ChatGPT APIなどでは、トークン数=料金の単位です。無駄なトークンを減らすことが、効率化&コスト削減につながります。
🔁 トークンはすべての処理の“入口”
ChatGPTは、
- 文章をトークンに分解
- 各トークンをベクトル化(=分散表現)
- 文脈を理解して次のトークンを予測
というステップで動いています。つまり、トークンは生成AIの思考の最初の素材なんですね。
✅ まとめ
トークンとは: ChatGPTが文章を理解・生成するための最小単位であり、処理の長さ・精度・費用すべてに影響する重要な要素です。
「1トークンって何文字?」「どこまで使える?」と思ったときのヒントになれば幸いです。
次回は、ChatGPTの“読み取りの賢さ”を支える「注意機構(Self-Attention)」について、わかりやすくご紹介します!