特許調査入門~3. 国際特許分類(IPC)の決定~

3. 国際特許分類(IPC)の決定

では、関連がありそうな発明をクリックしてみて下さい。

すると、「書誌+要約+請求の範囲」が表示され、代表図面が表示されます。
(古い文献では、画面が異なる場合がありますので、なるべく新しい文献を選んで下さい。)

要約の内容を読めば、概ね探している先行技術に近いか否かを認識することができると思います。

近い文献が見つかったら、【国際特許分類】という欄をみて下さい。

鉢受け皿の文献であれば、A01G9/04という記号が付されていると思います。
実は、特許調査には、この国際特許分類(IPCといいます)が非常に大切になってきます。

IPCは、技術分野を分類するための記号です。特許調査には、このIPCが必須です。
調査したい技術分野のIPCを適切に認識して、調査すれば、単にキーワードを入力して検索した場合に比べ、ノイズの少ない検索結果が得られることとなります。

なお、より高度な調査が必要な場合、IPCだけに頼ると思わぬ落とし穴にはまる場合がありますが、まずは調査に慣れることが大事です。
IPCの求め方としては、上記のように、キーワード検索を用いて、関連性の高い文献を複数抽出して、その文献に記載されているIPCを抽出するのが1つです。

もう一つの求め方としては、国際特許分類そのものを参照してIPCを探す方法です。

IPDLの「特許・実用新案検索へ」の「パテントマップガイダンス」というリンクにアクセスして下さい。

「パテントマップガイダンス」では、所望の技術分野のIPCを探すことができます。
まず、先ほど求めましたA01G9/04には、どのような技術分野が割り当てられているのか、確認してみましょう。

「パテントマップガイダンス」の「●照会」の「IPC照会」欄に、「A01G9/04」を入力し、「照会」ボタンをクリックして下さい。
「A01G9/04」には、「植木鉢用受皿」が割り当てられていることが確認できたと思います。

では、戻って、「パテントマップガイダンス」の「●キーワード検索」の「キーワード」欄に、「鉢*皿」と入力し、「照会画面」の「IPC(最新版)」のボタン を押して、検索してみましょう。

なお、ここで「*」 は、アンド検索を示しています。
すなわち、「鉢」及び「皿」という文言を含むIPCを検索するという意味です。「検索」をクリックして下さい。

いくつか、説明が挙がってきていると思いますが、「A01G9/04」の「植木鉢用受皿」が確かにヒットしたと思います。

このように、所望の技術分野の公報から、IPCを見つけ出し、そのIPCに割り当てられている説明を検索し、その上で、キーワード検索を用いてIPCを検索して みる、
という行為によって、所望の技術分野のIPCを適切に見つけることができると思います。

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