特許出願件数統計と弁理士登録者数の推移

こんにちは。大阪で特許事務所を経営しています弁理士の高山です。

昨年の特許出願の件数の統計が、新聞などで出ていましたね。ソースは、こちらです。

この統計にある出願件数には、分割出願も含まれていますので、専門家の目から行きますと、本当に、新規の出願がどの程度増減しているのかを知るには、分割出願を除く件数を知る必要があります。

分割出願は、過去の出願を補正して出願し直すのと同じような感じですからね。分割出願は、2~3万件ありますから、それを引いてください。

ということで、下記に、分割出願の数を引いた特許出願の件数をグラフにまとめました。

ついでに、遊びで、弁理士の登録者数の増加と単純に出願件数を弁理士の登録者数で割った数値を計算してグラフにしました。

弁理士登録数比較

特許出願件数

皆さんの感覚と比べてどうでしょうか。何か感じるところはありますでしょうか。

出願件数は、きれいにダブルトップのあとから、完全なダウントレンドとなりました。弁理士数は、右肩上がりです。

日本人による外国出願やPCT出願の件数を足した方がよいという意見が出そうですが、基礎は、日本の出願ですから、足しても、新しい発明が生まれている数の参考にはなりません。外国出願を担当しているような弁理士には意味がありますが(報酬面で)。。。

この発表のように、日本から海外への特許出願の件数をグラフにすると右肩上がりに見せることができます。統計の見方は要注意です。

統計は、きっちり読めるようになりたいですね。

しかし、確実に、日本の特許出願は、減っています。数字は嘘をつきません。これは、事実です。

2002年に知財立国を国がうたったあとから、出願件数が減っているのが皮肉ですね。

そのときは、弁理士が足らなかったのは、本当です。私も、ほんと、深夜まで仕事していましたから。でも、そのあと、皮肉にも、出願件数が減っていき、しかし、弁理士が増える方向は止まらず、このようなワニの口になってしまったのですね…。

非常に寒い話題ですいません。

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