特許を受けるための条件~進歩性~

いわゆる当業者が特許出願時の技術水準から容易に考え出すことができなかった発明は、進歩性があるとして、特許の対象となります。
進歩性の判断の類型は、例えば、以下のようになります。

1. 寄せ集めの発明・結合発明

たとえば、缶切りとワインのコルク抜きとを単純に合体させただけの発明は、進歩性がありません。
しかし、合体のさせ方によっては、進歩性が出てきますので、難しいです。
単に、一端が缶切りで他端がコルク抜きであれば、単なる寄せ集めでしょうが、コルク抜きが缶切りにうまく収納でき、使い勝手がよくなれば、その構造に技術的特徴を見出すことができ、進歩性ありと判断される可能性もあります。
寄せ集めの発明であっても、工夫次第では、進歩性のハードルを越えられますので、がんばって考えてください。

2. 置換・転用の発明

たとえば、鉛筆の先に消しゴムを取り付けるという発明が公知である場合に、シャープペンシルの一端に消しゴムを取り付けるという発明は、進歩性がないとして特許されないでしょう。
しかし、ここでも、諦めたら駄目です。
消しゴムの取り付け方を工夫し、たとえば、消しゴムが取り外しできるようになっていて、取り外した所から、シャープペンシルの芯を挿入できるようにする構造を考え出せば、進歩性が出てくるかもしれません。

3. 限定発明

公知の発明の数値・条件・形状を限定する発明のことを限定発明といいます。
この場合、限定することによって、顕著な作用効果が生じるのであれば、進歩性が肯定されるかもしれません。
どの程度が、顕著な作用効果なのかは、非常に難しいところです。
また、明細書に、作用効果が記載されていなければ、なかなか、その作用効果を認めてもらえないと思います。
その意味でも、作用効果は、出願時にできるだけ記載しなければなりません。
ただし、限定する方向への記載は、権利行使時に限定解釈のおそれがありますので、注意が必要です。

にほんブログ村 士業ブログ 弁理士へ にほんブログ村 経営ブログ 法務・知財へ
This entry was posted in 知財の知識 特許. Bookmark the permalink.