特許の基礎知識~2.特許出願に必要な書類~

2.特許出願に必要な書類

特許出願の手続きの流れは、基本的には、以下のようになります。

1. 願書

出願人・発明者に関する住所・氏名を記載する書面です。

2. 明細書

発明の内容を詳細に説明するための書面です。

3. 特許請求の範囲

特許を受けたい発明の内容を簡潔かつ明確に記載する書面です。
請求項に区分して記載します。
特許請求の範囲に記載された発明の内容が、権利の範囲を定めることになります。
もっとも重要な書面です。

4. 要約書

発明の概要を記載する書面です。

 

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■ 明細書記載例

【書類名】明細書

【発明の名称】鉛筆
(解説)典型的には、請求項の末尾が発明の名称になります。

【技術分野】
【0001】
例:本発明は、鉛筆に関する。

(解説)段落番号は、【****】で記載します。
発明の大まかな技術分野を記載します。

【背景技術】
【0002】
例:従来、図●に示すように、断面が円形の鉛筆があった。

(解説)従来技術を記載します。

【先行技術文献】
【特許文献】
【0003】
【特許文献1】▲▲▲
【非特許文献】
【0004】
【非特許文献1】▲▲▲

(解説)出願人が知っている先行技術を記載します。

【発明の概要】
【発明が解決しようとする課題】
【0005】
例:従来の鉛筆は、断面が円形であったので、容易に転がる。
したがって、卓上から、容易に転落してしまっていた。
それゆえ、本発明の目的は、転がり防止の鉛筆を提供することである。

(解説)従来技術の問題点と本発明の目的とを記載します。

【課題を解決するための手段】
【0006】
例:上記課題を解決するために、本発明は、以下のような特徴を有する。
本発明は、断面形状が多角形であることを特徴とする鉛筆である。
好ましくは、多角形は、正六角形であるとよい。

(解説)課題を解決する手段を記載します。
典型的には、特許請求の範囲のコピーとなります。

【発明の効果】
【0007】
例:断面形状が多角形であるので、鉛筆の持ち手部分には、平面部が形成されることとなる。
したがって、鉛筆が転がったとしても、当該平面部が卓上と接することとなり、その摩擦で、鉛筆が転がり落ちるのを防止することができる。
さらに、断面形状を六角形にすることによって、持ちやすい鉛筆を提供することができる。
また、断面形状が六角形であれば、容易な製造も可能となる。

(解説)解決手段に対する作用(動作や原理)、効果(メリット)を記載します。

【図面の簡単な説明】
【0008】
例: 【図1】本発明の一実施形態に係る鉛筆の斜視図
【図2】本発明の一実施形態に係る鉛筆のA?A断面図

(解説)図面を簡単に説明します。

【発明を実施するための形態】
【0009】

(解説)請求の範囲に記載の発明を実施する形態を記載します。
発明の構造や機能、動作、作り方、使い方等を図面を用いてできるだけ詳しく記載します。
また、考え得る変形例をできるだけ記載し、将来の拒絶理由通知に備えます。
上記例では、断面形状が六角形に限定されないように、断面三、四、五、七、八角形の鉛筆などを盛り込むとよいでしょう。

【産業上の利用可能性】
【0010】
例:本発明は、文具製造の産業分野等において、有用である。

(解説)どういった産業にこの発明は利用されるのか記載します。
ほとんどの場合は、当たり前ですので、形式的に記載すれば十分です。
ただし、発明を限定するような記載はさけるべきです。

【符号の説明】
【0011】
例:
1 鉛筆
2 平面部
3 卓上

(解説)図面で使った符号の説明をして下さい。
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■ 特許請求の範囲記載例

【書類名】特許請求の範囲

【請求項1】
断面形状が多角形であることを特徴とする鉛筆。

(解説)発明を特定するために必要と認める事項を記載します。
記載内容は、明細書に記載されたものでなければなりません。
明確な記載でなければなりません。
簡潔な記載でなければなりません。

【請求項2】
前記多角形は、正六角形であることを特徴とする鉛筆。

(解説)発明を特定するために必要と認める事項を記載します。
記載内容は、明細書に記載されたものでなければなりません。
明確な記載でなければなりません。
簡潔な記載でなければなりません。
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■ 要約書記載例

【書類名】要約書

(解説)発明の内容を400字以内で要約します。

【要約】
【課題】
例:鉛筆が卓上から転がり落ちることを防止する。

(解説)発明が解決しようとする課題の欄を参考にして記載すればよいです。

【解決手段】 例:鉛筆1の断面形状を多角形にすることによって、鉛筆1には、平面部2が形成されることとなる。
したがって、鉛筆1が卓上3から転がり落ちそうになっても、平面部2と卓上3との摩擦によって、鉛筆1が転がり落ちることを防止することができる。

(解説)請求項に記載した内容を参照符号を用いて、記載すればよいです。

【選択図】 例:図1

(解説)発明を最も的確に表している図面を記載します。図1だけとは限りません。
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■ 図面記載例

【書類名】図面

【図1】
【図2】

(解説)図面を図面ソフトで作成して下さい。
手書きでも結構ですが、読みやすく記載して下さい。

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